毎晩の赤ちゃんの寝かしつけ、どうしていますか?
今回はどんな寝かしつけがNGなのか、どうしたら改善できるのかを見ていきましょう。
よくある寝かしつけ例
・寝室で授乳しながら眠る
・なかなか眠らない時は抱っこでユラユラ
・布団の中で起きてしまったら添い乳
「眠るまで授乳(抱っこ)していないと起きちゃうんです。」
寝かしつけに苦戦するママからよく聞くのが上記のパターン。
「おっぱい(抱っこ)に頼った寝かしつけ」の状態です。
この寝かしつけが長く続くと、
◆眠る=おっぱい(抱っこ)になり、他の方法で眠れない
◆夜間、頻繁に起きやすくなる
◆赤ちゃんの成長→ママの負担が増大!
眠りが浅い、寝てもすぐに起きて泣いてしまう…
夜に長時間睡眠ができない状態が続き、ママ自身も寝不足が続いて困ってしまう方が多くいます。
でも、赤ちゃんもママを困らせようと泣いているわけじゃない。
赤ちゃん自身も眠たいのに眠れないんです。
寝かしつけがうまくいっていないママに多いのは、赤ちゃんが眠れる方法を模索して(授乳したり、抱っこしたり、音楽をかけたり、トントンしたり…)右往左往している状態です。
要するに、寝かせる為に頑張っちゃているんです!
夜泣きに悩むママには共通点があります。
それは「優しくて、とっても真面目」な性格。
もちろんこれは人として素晴らしいことですが、寝かしつけでまでこの性格を発揮してしまうと、
「寝かせようとするほど、どんどん頑張らなくちゃいけない!」という矛盾した状態になります。
本来の寝かしつけの意味とは?
ちょっと赤ちゃんの話から離れてみましょう。
自分が眠りやすい状態ってどんな環境ですか?
私の場合は…
・自宅の寝室(夫と息子と一緒の部屋)
・お気に入りの毛布にくるまって
・楽しかった出来事やハッピーな空想をしながら
・息子と夫の寝息を聴きながらウトウト…
と眠りに落ちるのがいつものパターンです。
ここには、人がスムーズに眠れるためのヒントが詰まっています。
人がスムーズに眠るために必要なこと
①いつもと同じ環境であること(寝室や寝具・一緒に眠る人)
②眠りを邪魔するものがないこと(大きな音や光等の刺激がない)
③安心できる状況(空想したりのんびりできる時間)
初めての場所に泊まって、
窓の外では人の話し声が聴こえてきて、
地震っぽい振動まで感じる
…みたいな状態では眠れないですよね(笑)?
こんなことしていませんか?
さて、赤ちゃんの話に戻ってみると…
①寝る前の状況が日々変わる(おっぱい飲みながら…、ユラユラしながら…、ママがずっとそばにいてくれたりいなかったり…)
②寝室環境が一定に保たれていない(隣室からの光漏れや話し声、スマホの光、夜間のおむつ替えや物音、カーテンからの朝日など)
③ママが焦っていたりイライラしている…赤ちゃんは100%気付いています(涙)
こんな状況になっていませんか?
ある相談者さんは「この子の身になってみたら、私でも眠れないです…。」とションボリされていました。
でも、ママだって気持ちよく寝てほしくて頑張っていたことなので、気を落とさないでくださいね!
良かれと思ってやっていることなので、子育て初めてのママあるあるです(実は私もその一人でした)。
赤ちゃんに「眠っていいよ」と伝えること
では本来の寝かしつけって一体なんなのか。
本当の寝かしつけとは、ママ(パパ)が、
「今は夜だよ。安心して眠っていい時間だよ。」
と教えてあげるだけです。
そう。とてもシンプルなことなんです。
おっぱいがないと泣いてしまうかもしれない。
抱っこしないと眠れないかもしれない。
それは今までそうだったから。
それが習慣だったからです。
赤ちゃんもママも一人で眠れるようになったらお互いラクなはず。
でも、新しい習慣を身につけるには『練習』が必要です。
だから、新しい眠り方を教えてあげましょう!
具体的にはどうしたらいい?
そうはいっても、すぐにできるなら誰も苦労しませんよね(苦笑)。
「自分で寝られるように練習しようね♪」「はーい♪」とはならないのが子育ての難しいところ。
伝える方法は「環境」と「行動」です。
環境編
●寝室や寝具を一定に保つ
寝室は眠る為のお部屋。
頻繁な模様替えや壁にステッカー等は貼らずに落ち着いた雰囲気にしましょう。
寝具は季節に適したものが必要ですが、肌ざわりや感覚が大きく変わってしまうものは避けましょう。
実家に帰省したことがきっかけで夜泣きが始まるお子さんもいるので、睡眠が不安定な時期は頻繁な帰省は控えた方がよいでしょう(毎週末泊まりに行くなど)。
●寝室の環境が変化しないように調整する
寝室はリビングからの音や光の影響が少ないように。赤ちゃんはママが起きていることに気づくと起きやすくなります。
窓は遮光カーテンにして朝日が昇っても室内が明るくならないように工夫を。シャッターがある窓であれば起床時間までは閉めておきましょう。
道路や線路が近いご自宅の場合は音対策も(赤ちゃんに影響がなさそうならしなくてもOK)。
●リビングと寝室は分けた方がベター
ご自宅の間取りを関係するので難しい場合もありますが、
「楽しく遊ぶお部屋」と「静かにねんねするお部屋」とはっきり分けた方が赤ちゃんも理解しやすいです。
リビングで就寝する場合は、寝る時間になったらオモチャやリモコンなど赤ちゃんが興味を示すようなものは目に届かない場所に収納するのがオススメです。
また寝室が独立している場合は、寝室では遊ばない・オモチャは置いておかない方が「ここはねんねするお部屋」という理解に繋がります。

行動編
●眠る前には「イチャイチャタイム」を行う
就寝時間の30分前には寝室に入ってのんびりした時間を過ごしましょう。
赤ちゃんにも眠る為の心の準備が必要です。
●眠る体勢を作ったらそこからは自由に
寝なかったら何度でも授乳。いつもでも抱っこOK!にしてしまうと赤ちゃんも「ママとくっついていたい!」と頑張って起きようとしてしまいます。
就寝前の授乳が終わってお布団に寝かせたら「もうねんねよ。おやすみ♪」と伝えて、そこからはママはお世話はしません。
赤ちゃんも自由に。ママも自由になりましょう。
赤ちゃんの睡眠が安定するまではママも一緒に添い寝がオススメです。
※特に赤ちゃんが寝返りしても戻れない時期は赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。
余談ですが、添い寝している時にスマホ利用はNGです。
お布団に隠れていても赤ちゃんは気付いてますよ(笑)
●ママもゆったりした気持ちで眠る(寝たふりでもOK)
「でもきっと寝ないし、泣いちゃうよ…。」と思いますよね。
ご近所も気になるし、泣いているのを放置するなんて…という気持ち、痛いほどわかります(私も夜泣き経験者なので)。
でも、赤ちゃんに手を差し伸べる前に
「授乳すればすべて解決する?抱っこすることでこの子が一人で眠りにつく練習を邪魔していない?」
と考えてみてくださいね。
●夜間授乳やおむつ替えは極力控える(体調不良の時はケア優先で)
夜間授乳は生後3か月位までは必要ですが、生後半年を過ぎて成長も安定している場合は夜間授乳を卒業することも考えてみましょう。(個人差があるのでご自分のお子さんが夜間授乳が必要かどうかわからない場合は医師や専門家に相談してくださいね。)
おむつ替えも体調が安定している場合は、夜間は必ずしも必要のないことが多いです。
排便をしている・体調が悪い等以外は定期的なおむつ替えは控え、必要な場合もなるべく手元のライトだけで素早くおむつ替えして赤ちゃんを起こす刺激にならないようにしましょう。
ママ(パパ)が赤ちゃんに教えてあげられること
赤ちゃんが夜ぐっすり眠るために、ママとパパがするべきこと。
それは、ママ(パパ)がぐっすり眠る姿を見せることです。
「私は毎晩頑張って寝かしつけているのに、旦那に任せたら先にグーグー寝ちゃって!でも赤ちゃんもパパだと諦めるのか私の時より早く寝付くんです。」
という愚痴に、すべての答えが詰まっていますね(笑)。
「今は眠る時間だよ。」と教えたいならば、ママも眠るのが自然。
赤ちゃんの身になってみたら「ねんねよ~。」と言われたのに、おっぱい飲めたり抱っこしてもらえたり、挙句の果てにはなぜだかママがイライラし始める。
「起きてた方がいいの?眠っていいの?」と混乱しちゃいますよね。
環境と行動を安定させる。
そして、ママ(パパ)は眠るお手本を見せる。
赤ちゃんが「今は眠る時間なんだ。」と理解できるように。
寝かしつけの伝え方、考えてみてくださいね。